阪神の矢野前監督が注目株の前川右京に対して「出場機会を増やすためには守備や走塁でのレベルアップが必要」とスポニチのコラムで説いています。
現在のセ・リーグでは DH 制は採用されていないため、“打撃だけ” でスタメンの座を確保し続けるのは困難です。
そのため、守備や走塁でのレベルアップの必要性を説いているのでしょう。
矢野監督が「打撃はもう問題ない」と評している前川への指摘の肝となっているのが以下の部分です。
出場機会を増やすためには体のケア、スローを含めた守備、そして走塁が必要になる。打撃だけでは4打席に立てない。守れないと試合では使えない。
シーズンを通して『良いスイング』を続けるには体力が必要ですし、そのことは前川自身が昨シーズンに痛感したことでしょう。そのため、「体のケア」に対する意識は問題ないはずです。
一方で課題と指摘されている守備と走塁は「昨年よりもレベルアップしていないと先発としての出場機会を得るのは難しい」という状況です。
「伊藤光のライト定位置へのフライで三塁走者・宮崎に余裕のタイミングで本塁生還を許す」という守備力は “打撃だけの貢献度” で帳消しにすることはできません。
守備の負担が少なくて済む『レフト』で野口などと競わせる形が理想ですが、岡田監督が前川を『ライト』で起用することに拘っているため、この起用方法は前川にとっての逆風になるでしょう。
2024年シーズンも「投手優位」が続くと思われるため、前川が打撃好調であるなら『レフト』を守る準備をキャンプでさせておくだけの価値はあると思います。