プロ3年目を終えた佐藤輝明が契約更改を行い、推定年俸が1億円の大台に到達しました。過去3年の実績を考えると昇給額は妥当と言えるでしょう。
- 左打者に不利な浜風が吹く甲子園が本拠地
- 新人から3年連続20本塁打(※ NPB 史上初)
- OPS は .749 → .798 → .837 と3年連続で良化
- 得点圏打率も .245 → .250 → .273 と良化
ただ、佐藤輝明はプロ3年目の2023年シーズンに記録した打撃成績で満足してはならないポテンシャルを持った選手です。
したがって、2024年シーズンは「キャリアハイを更新するさらなる飛躍が期待されるシーズン」になるでしょう。佐藤輝明はそれが可能な選手だからです。
「プロ4年目での通算100本塁打」と「OPS .900」が具体的な目標
佐藤輝明の将来的な目標としては「ポスティングを申請した際に『複数年のメジャー契約』を獲得できる強打者に成長すること」でしょう。
そのためには「2023年よりもシーズン成績を引き上げること」が欠かせません。
プロ4年目で通算100本塁打を達成するのは2024年シーズンに32本以上のホームランが必要です。また、OPS .900 に到達するには出塁率 .339 を .400 近くにまで向上する必要があります。
ただ、夏場以降に佐藤輝明が見せていたバッティングは上述した2つの目標を達成することが十分に可能と思わせる内容・成績でした。
したがって、「2023年シーズンの夏場以降に見せていたバッティングをシーズンを通して継続できるか」がポイントになるでしょう。
守備の安定感を増してゴールデン・グラブ賞の有力候補に
また、好条件での『複数年のメジャー契約』を獲得するには “打撃だけではなく守備や走塁でも貢献できる選手” である方が有利です。
佐藤輝明のサードの守備は発展途上中。「打球に対する1歩目の判断」や「スローイングの安定」など守備の評価を高めることができる項目が散見されるため、それらの部分での成長が鍵になるでしょう。
痛烈な打球の処理を強いられるサードがエラーと記録されるのは止むを得ませんが、『少々もたついても余裕でアウトにできる打球の処理』でエラーをしてしまうのは1つでも減らすべきです。
その取り組みが実れば、ゴールデン・グラブ賞の有力候補と見なされることになるでしょう。佐藤輝明が2024年シーズンにさらにスケールアップしてくれることに期待したいと思います。