9月6日に行われた中日対阪神の22回戦は “スミ1” で阪神が勝利しましたが、岡田監督はバントミスや走塁ミスの不満を口にしています。
走塁ミスに関しては「森下の打球判断ミス」によるものでしょう。
自らの先制タイムリーで卒なく2塁到達していた走塁技術を考えると、「大山のセンター前への打球判断を誤ってしまったことは反省点にしなければならないレベルの選手」だからです。
“ライナー性のセンター前ヒットで2塁に戻りかけてスタートが遅れたこと” が問題
岡田監督が言いたい走塁ミスは「2塁走者の森下がライナー性のセンター前ヒットで本塁生還ができなかったプレー」でしょう。
大山の打球方向は「ピッチャーとショートの中間」でしたから、スタートを切らないのは当然です。しかし、打球の高さが「ショートが守備位置でジャンプをしても届かない高さ」だったため、『2塁に戻る』との判断はミスと見なされてしまいます。
外野の守備位置がほぼ定位置だったため、スタートが一瞬遅れたとしても(森下の走力なら)本塁生還は十分に可能だったと思われます。
後続の打者が2点目を奪うバッティングをしていれば、森下の走塁ミスが目立つことはなかったでしょう。ただ、その場合でも「走者としての打球判断ミス」は反省点です。
このプレーを教訓にできるかがポイントになるでしょう。
投手のレベルが上がっているだけに走塁も重要
中軸打者は「バットで貢献すれば十分」なのですが、昨今は投手全体のレベルが飛躍的に向上していて「バットで貢献することすら簡単ではない状況」になりつつあるのです。
この状況はしばらく続きそうですし、そうなると中軸打者にも『ある程度の走塁能力』が要求されることになるでしょう。
各チームの下位打線が相手投手陣に太刀打ちすることは難しい現実が突き付けられているため、“四球や単打で出塁した中軸打者” にも『走塁での貢献』が求められるのは不可避と考えられるからです。
幸いなことに阪神には大山と佐藤輝明という “走塁でも貢献している中軸打者” がいます。
プロ1年目の森下は「(大山や佐藤輝を手本に)走塁面でのレベルアップ」も今後の課題に設定してくれれば問題にはならないでしょう。森下が走攻守で成長曲線を描いてくれることに期待です。