阪神 4-2 巨人:12回戦(甲子園・2023年7月25日)
横田慎太郎氏の追悼試合として行われた阪神対巨人の12回戦は 4-2 で阪神が制しました。
「守備力の勝利」と語るマスコミもいますが、「主軸打者の打力」が勝敗の分かれ目になったと言うべきでしょう。
阪神は4番・大山と5番・佐藤輝明でチームの全4打点を叩き出し、巨人の3番・秋広と4番・岡本が叩き出したのは2打点に留まったからです。
2度の出塁で2得点を記録した1番・近本の貢献は大きい
7月25日に行われた阪神対巨人戦は「中軸打者が記録した打点の差」が明暗を分けましたが、見逃せないのは「1番打者の得点」でしょう。
阪神は1番・近本が1回裏と7回裏に2度出塁。どちらもタイムリーでホームに生還しています。
一方の巨人も1番・吉川が1回表と7回表に2度出塁。しかし、後続が併殺打に倒れて本塁生還とはなりませんでした。
この差が接戦で大きく響いたと言えるでしょう。
出塁した1・2番を中軸打者が返す形が得点の王道
最も得点が期待できる形が「得点圏に走者を置いた状況で相手投手に “ストライクゾーンで” 長打のある打者との勝負を強いること」であるのは明らかです。
阪神だと「1・2番(≒近本か中野)が得点圏にいる状況で4番(≒大山)とのストライクゾーンでの勝負を強いること」です。
そのためには「1・2番の出塁力」と「5番の威圧力」が不可欠です。これらに陰りがあると、どれだけ勝負強い4番打者を擁していても勝負を避けられてしまうからです。
5番は佐藤輝明がオールスター第1戦目で見せた “良い力感でのスイング” をオールスター明けの3試合でも継続。威圧感を一気に高めています。
そこに1番・近本が「(2度の出塁でいずれも本塁に生還する)得点力の復調」を示したのです。『王道パターンでの得点力の差』で勝利を手にしたことはポジティブに捉えられると思われます。