村上頌樹の投球スタイルは中日の柳裕也

 開幕前は秋山と先発6番手の座を懸けて争っていた村上頌樹が2度の先発で17回を無失点と衝撃を与えています。

 バッテリーを組んだ坂本誠志郎は「村上が打たれない要因」を3つあげていますが、村上の投球スタイルは中日の柳裕也でしょう。

 2021年の柳に匹敵する成績を村上頌樹が残す可能性は十分にあると思います。

 

坂本が語った村上頌樹の投球術

 坂本誠志郎が日刊スポーツに語った村上頌樹の【投球術】は以下の部分です。

 「コントロールも、いいところに投げているし、真っすぐも強さがある。だからファウルを取れて変化球でゴロで打たせられる」と坂本。「変化球で空振りを取ったり変化球を意識させて押し込めるとか、強弱が効いている」とも言った。

 制球力で勝負するタイプの先発投手に共通する要素が挙げられただけで特筆事項はありません。むしろ、厄介なのは坂本が “語っていない部分” です。

 

柳裕也(中日)の投球スタイルに瓜二つ

 坂本が(意図的に)語っていないのは【投球スタイル】の部分でしょう。村上頌樹の投球スタイルは「柳裕也(中日)を彷彿させるもの」だからです。

 2021年にベストナインを獲得した柳は受賞者によるクロストーク企画でヤクルトの村上宗隆からクレームを入れられています。

 ヤクルト・村上から「マウンドでクイックしたり、(ボールを)長持ちしたり、ちょこまかちょこまかするの、やめてもらっていいですか」と話すと、他の6人も大笑い。

 村上頌樹の投球スタイルも柳と同じです。

 モーションを起こすまでの時間を変えたり、セットポジションから基本は『二段モーション』で投じ、打者によっては1打席に1回程度で『クイック』を織り交ぜて幻惑しています。

 【投球術】を【投球スタイル】でより活かそうとしていることが好投を続けている要因でしょう。

 

 坂本誠志郎は明治大学時代に柳とバッテリーを組んでいますし、「柳のベストピッチ」を基に村上頌樹のためにアレンジした配球で組み立てれば結果は自ずと付いてくると考えれます。

 梅野が打撃不振の現状を考えると投手陣の持ち味を上手く引き出している坂本誠志郎の出番が増えるべきだと思います。