正捕手・梅野に週5試合の先発マスクを与えるため、岡田監督が伊藤将司と坂本誠志郎のバッテリーコンビを解体

 6月8日の楽天との交流戦では梅野が伊藤将司と今シーズン初のバッテリーを組みました。

 これは主力を固定したがる岡田監督の判断でしょう。岡田監督は「正捕手に週5試合で先発マスクを被らせること」が本心であるため、その機会を伺っていたに過ぎません。

 大竹と村上のどちらかが「梅野とのバッテリー」に変更されるのは時間の問題と思われます。

 

普通(≒週5試合で先発マスク)は梅野

 楽天戦の囲み取材で「梅野の打撃状態が良いから先発か」と問われた岡田監督は以下のように返答しています。

ー 伊藤将と梅野が今年初めて組んだ。梅野の状態が上がってきてるからか

「いやいや、こないだ西武でなあ、あんまり良くなかったからなあ。まあ、そんなん昨日から梅野でいくて、 普通は梅野でいくんやから、お前、そういうことやん、別に」

 岡田監督の中では「控え捕手(の坂本誠志郎)が週3試合も先発マスクを被ることが異常事態」なのでしょう。

 だから、伊藤将司が2022年シーズンと同様に梅野とのバッテリーを組むのは当たり前。『平時』に戻ったとの認識なのです。

 

村上や大竹を梅野と組ませる口実を探している

 岡田監督の理想は「正捕手:週5試合・控え捕手:週1試合」の配分でしょう。

 代表例は2007年で正捕手・矢野輝弘と控え捕手・野口寿浩が先発マスクの割合を「5:1」で分け合っていたからです。

 そのため、2023年シーズンは正捕手に指名した梅野に週5試合で先発マスクを被らせるための口実を探しているはずです。

  • (坂本誠志郎は)打ててへんやん
  • 打たな勝たれへんからな(大竹と梅野のバッテリーにしたんや)
  • (村上は)楽天戦で打たれたやん

 6月9日の日ハム戦を貧打で落とすことがあれば、大竹と坂本誠志郎のバッテリーを解体する口実ができます。打撃の状態が坂本よりも良い梅野を先発で起用できるからです。

 また、村上には「楽天戦で打たれた」や「最近の投球内容が芳しくない」などの理由で梅野とのバッテリーにスイッチできる理由があります。

 シーズン前に岡田監督が定めた序列に基づく起用方法が採られたとしても驚きはないでしょう。

 

 『チーム戦力』ではなく『自らがレギュラー指名した選手による貢献度』を最大化させる方針を採ることは岡田監督の裁量の範囲内です。

 ただ、その方針で結果が伴わなかった場合は責任を取らなければなりません。チーム内競争が阻害され、育成に悪影響が生じているからです。