完全試合継続中の村上頌樹に降板を告げた岡田監督の采配は「理解」できるが「支持」はしない

 4月12日に行われた巨人対阪神の2回戦で岡田監督は7回まで完全試合を継続していた先発・村上頌樹に8回表の打席で代打を送る継投策を採りました。

 村上のストレートに巨人の各打者が対応しつつある状況でしたから、交代は理解できるものです。ただし、完全試合を継続中だった先発投手に交代を告げた采配は支持しません。

 あの試合は「村上と一蓮托生すべき試合」だったからです。

 

“敗けが許されるリーグ戦” では「敗け方」が重要

 1点リードの8回裏に村上が四球と本塁打で逆転されても、9回裏に四球とヒットで作ったピンチでマウンドを託された守護神・湯浅が逆転サヨナラ本塁打を被弾しても “投手陣と岡田監督” は何一つ批判されなかったことでしょう。

 「1点しか援護できない打線が悪い」となっていたからです。

 プロ野球のペナントは143試合で行われ、2勝1敗(勝率 .667)のペースだったとしても50敗は喫する計算です。その1敗を村上に許すことでの批判は起きないでしょう。

 それだけに岡田監督は村上と一蓮托生を選択すべきでした。

 村上降板後に両チームが普段では信じられないようなエラーを連発したことが球場の雰囲気が異様だったことを物語っており、完全試合が達成された可能性は現実的にあったと考えられるからです。

 

来週19日の先発登板は6回を投げ切った時点で手中に収めていた

 8回裏に村上が3四死球と満塁弾で4失点をしたとしても来週19日の広島戦での先発起用は(ファンから)支持されるはずです。それだけ素晴らしい投球内容だったからです。

 仮に続投した村上で逆転されていた場合は「ガス欠」を理由に【90球前後を目処にした継投策】の準備をすれば済んだことです。

 12日の巨人戦で見せた投球が “まぐれ” でないなら、プロ初勝利を手にするのは時間の問題です。今月中の先発登板機会だけで十分でしょう。

 阪神に在籍中の投手が完全試合を達成したことはありませんし、巨人は完全試合を達成されたことのない球団です。それだけに完全試合継続中の村上頌樹を降板させたことは今後も賛否が割れ続けると思います。