粘着物質を使っているのではないかと思うほど戸郷のストレートは切れが良かった

 東京ドームで行われた巨人対阪神の1回戦は 7-1 で巨人に軍配が上がりました。

 阪神が先発の西勇輝が粘りのピッチングを見せていたものの、巨人の先発・戸郷と比較すると初回の失点が致命傷だったことは否めません。戸郷のストレートはそれだけ良かったからです。

 明日・12日の試合に尾を引かないことを願うばかりです。

 

戸郷のストレートの “切れ” が抜群に良かった

 阪神は先発の西勇輝が初回・2回・4回に無死2塁のピンチを背負う苦しいピッチングでした。その状況でも1失点で切り抜けた粘りは評価されるべきです。

 ただ、巨人の先発・戸郷の状態が良すぎました。

 ライナー性のヒットを放つことが多いノイジーが戸郷のストレートに1打席目はボールの下をバットが通過する空振り三振を喫し、2打席目はサードへのポップフライと全く対応できないほどだったからです。

 1点リードの7回裏に戸郷に代打が告げられたことで「8回表の攻撃で何とかなるかも」と思ってしまうほどの出来であり、今日の戸郷を打てなかったことは止むを得ないでしょう。

 

戸郷が投じたストレートの残像を利用されることが懸念点

 懸念点は「戸郷が投じたストレートの残像を12日の試合で先発するメンデスに利用されること」です。

 切れ味抜群のストレートをインコースに投げ切っているため、阪神の各打者は【インコース攻め】の意識が残っています。

 その状態で『カット系の速球』や『チェンジアップ』を武器にする左腕・メンデスとの対戦では相手の術中にはまるリスクがあります。そうならないための準備が必要になるでしょう。

 「戸郷のピッチングは今シーズン最高だった」と切り替えることが大事だと思います。