打線が先制に成功して先発投手が平均6イニングを投げているから阪神には “中継ぎ投入ガチャ” を回す余裕がある

 阪神が8月からの長期ロードで10勝1敗(現在9連勝中)と快進撃を見せています。

 その要因は「先行逃げ切り型のチームが11試合中8試合で先制に成功」し、「先発投手が平均で6イニングを投げている」からでしょう。

 だから、岡田監督が中継ぎ陣の運用で “相当なミス” をやらかさなければ(相手側が自分たちのミスで致命傷を負って)阪神に勝利が転がり込んで来ているのです。

 2023年5月の絶好調時と同様に「上手く行き過ぎている感」があるため、勝って兜の緒を締めることができるかが鍵になるでしょう。

 

打線が先制に成功して先発投手が試合を作れば勝利に近づくのは当たり前

 8月12日までに阪神が消化した11試合で相手に先制されたのはわずかに3試合。その内の2試合でも西純矢が6回2失点の QS、才木が7.1回2失点の HQS を記録しています。

表:2023年8月の阪神先発投手陣の成績
相手 先発 投球回 失点
8/1 西純 6回 2
8/2 秋山 4.2回 3
8/3 ビーズリー 5.2回 1
8/4 De 村上 6回 2
8/5 青柳 6回 3
8/6 伊藤将 6回 2
相手 先発 投球回 失点
8/8 西純 6回 4
8/9 ビーズリー 5回 0
8/10 才木 7.1回 2
8/11 村上 7回 1
8/12 青柳 5回 3
8/13 伊藤将

 11試合中8試合は “阪神が” 先手を取ることに成功し、ビハインドとなった3試合中2試合は先発投手が僅差を維持したまま6イニング以上を投げているのです。

 つまり、阪神は「1試合あたり3イニングを8人の中継ぎ投手陣で分担すれば良い試合展開」が続いているのです。

 “中継ぎ投入ガチャ” を回す余裕が生まれるのは「先発投手陣の奮闘」があってこそと言えるでしょう。

 

大竹耕太郎の復帰が近づいているので「青柳に奮起を促すコメント」が出る

 阪神は特例抹消中の大竹耕太郎が週明け16日の広島戦に先発することが濃厚です。

 また、今週の9日と10日に先発登板したビーズリーと才木は「次回先発登板が保証される投球内容」でした。だから、岡田監督が「今日みたいな投球してたらあかん」と青柳に苦言を呈しているのです。

 「打たれることは良くない」のですが「打たれた方がマシ」と言えるケースもあります。

 12日のヤクルト戦で青柳が許した2失点は「投手のサイスニードに押し出しの四球」と「長岡の背中を通過する大暴投」でした。これらは「打たれた方がマシだった」と言わざるを得ないでしょう。

 岡田監督から最後通牒と言えるコメントが出るのは妥当なことです。

 

 ただし、先発復帰が予定されている大竹耕太郎の状態が “明らかに” 上がり切っていない場合は状況が変わって来ます。

 今後は「先手を取られてしまう」など理想どおりに試合運びができない試合が増えると予想されるため、その状況が訪れた時に大ブレーキがかからないように準備をしておくことが重要になるでしょう。