開幕レギュラーを託した小幡が極端な打撃不振に陥っても交流戦前までは辛抱して先発起用を

 阪神のショートの開幕スタメンは小幡と明言されました。

 重要なのは「小幡と木浪のどちらを開幕スタメンで起用するか」ではなく、「開幕スタメンに指名した選手が不振で苦しんだ場合にどこまで辛抱するか」です。

 8番ショートが打撃不振でも打線全体が好調なら勝つことはできます。しかし、打線の調子が上がらないと得点力不足が浮き彫りになって批判が高まることは避けられません。

 したがって、岡田監督の忍耐力を問われることになります。

 

ヤクルトの長岡も最初は苦労していた

 2022年にセ・リーグのショート部門でゴールデングラブ賞を獲得したヤクルトの長岡は3月・4月の打撃成績が芳しくなく打率2割を切りそうな状態でした。

 それでも高津監督は我慢して長岡を使い続けたのです。したがって、岡田監督も “ある程度” は小幡が打撃不振に見舞われたとしても目を瞑る必要があります。

 具体的には「打率1割台でも交流戦前までは小幡を先発で使い続けること」です。

 長岡は『5月の月間打率』が3割超と結果を出したことで地位を確立しました。小幡にも「交流戦が始まる5月下旬まで」の時間を与えるべきでしょう。

 仮に小幡が『3月・4月の月間打率』と『5月の月間打率』で2割前後の成績であれば、交流戦を理由にレギュラーを剥奪しても「岡田監督は小幡に十分なチャンスを与えた」と擁護の声が多数派になると思われるからです。

 

 チームが勝ち続けていると小幡が極端な打撃不振に見舞われても「勝ってるからええやん」で押し切れます。しかし、接戦を落としての勝率5割ぐらいだと「打ててへんやん」との批判は避けられません。

 そうした状況に直面した時に岡田監督がどれだけ我慢することができるかが鍵になると思います。