球団史上初の連覇を目指す阪神タイガースの2024年シーズンの展望。
投手陣は「全体的にハイレベル」と目されるため、個々の投手が「飛躍と復活」を遂げることで強力投手陣を維持することができるかが鍵になるでしょう。
若手投手は飛躍やステップアップによる成長が楽しみ
先発投手では門別と及川の両左腕が楽しみな存在です。ただ、プロでの先発経験が少ない両選手を1軍でフル稼働させる起用方法は問題です。
「2人で計143イニング」を念頭に育成することが要求されることになるでしょう。
セットアッパー陣では2021年のドラフトで加入した桐敷と岡留の2人です。両投手は「シーズンを通しての貢献」が期待されますし、その期待に応える投球を見せています。
それだけに「(昨季の加治屋のように)極端な酷使をして疲弊させないこと」が求められるはずです。
実績組の復調・復活による底上げもポイント
その一方で実績組は「昨年度は本調子ではなかった投手陣の復活」がポイントです。
- 不調
- 先発: 青柳、西勇輝
- 故障
- 湯浅(前腕)
- 石井(腰痛)
- 浜地(右肩)
- 投球フォーム模索中
- 先発: 西純矢、森木
「他球団より厚みがある投手陣」と言えども “実力のある投手” が不調や故障離脱したままだと台所事情は苦しくなります。
不調に苦しんだ投手は「一気に以前の良い状態まで戻る」と期待できますが、故障離脱を強いられた投手は「段階を踏んで1歩ずつ復調すること」が何よりも重要です。
後者の復帰を焦らせたことで投球フォームが崩れては元も子もありません。
したがって、1軍・2軍の首脳陣には「投手それぞれの状態を見極めた上で “復活を期す実績組” にもチャンスを的確に配分すること」が求められることになるでしょう。
2024年の阪神タイガースは「投手陣の救世主となる新加入選手」を不可欠としない選手層の厚みがあります。
下村、椎葉、石黒、津田の “即戦力ルーキー” を見切り発車で登板させなくて良い状況をどれだけ上手く活用できるかが重要になると思います。