打線が低調な状況でどうやって点を取るのかが交流戦最後の6連戦での注目点

 2023年の交流戦は6月13日からのオリックスとソフトバンクとの6連戦で終了します。

 阪神は「この6連戦でも打線が低調だった場合にどう得点するか」が注目点でしょう。安打製造機と化している大山と打棒が復調した梅野の2人以外は調子を落としている状態だからです。

 

大山や梅野だけが気を吐く状態だと勝利は遠い

 岡田監督は2021年のように打線を固定したいのでしょうが、現状では「大幅なテコ入れ」が必要なほど打線は不振です。

2021年
【矢野監督】
2023年
【岡田監督】
近本 1 近本
糸原 2 中野
マルテ 3 ノイジー
大山 4 大山
サンズ 5 佐藤輝
佐藤輝 6 森下 / ミエセス
梅野 7 梅野
中野 8 小幡 / 木浪

 楽天や日ハムとの6連戦でコンスタントに安打が出ていたのは4番・大山と梅野ぐらい。リーグトップの214四球を選んでいても打者が得点圏で打てないと「押し出し」に期待することになってしまいます。

 それだけにパ・リーグで首位争いをするオリックスやソフトバンクの投手陣から得点できるかが注目点になるでしょう。捕手2人制で動きにくくなっていることが懸念点の1つです。

 

ブルペン陣で計算できる投手が限られているので打線の援護が重要

 また、阪神のブルペン陣は “現時点で頼りにできる投手” が加治屋や岩崎などに限定されているため、打線の援護が重要になることは避けられないでしょう。

  • ストレートの内容が昨年よりも悪化
    • 1軍投手の平均的な球質: 湯浅
    • 三塁側方向に抜ける球が多い: 浜地、西純
  • 岡田監督からの信頼度が低い: ケラー、島本
  • 故障離脱中: 石井、岩貞

 去年(2022年)の湯浅が投じていたストレートの球質は「非常識でエゲツない」と評されるものでしたが、今年は「平均的な1軍投手が投じる 150km/h 前後のストレート」に留まっています。

 だから、“守護神として” は苦しい投球内容が続いているのでしょう。

 浜地と西純矢は接戦で投入するにはリスクが高い状態ですし、K・ケラーや島本は良い球を投げているものの岡田監督からの信頼度は低いままです。

 岡田監督は「先発投手が長いイニングを投げること」を期待していますが、ブルペン陣に不安がある相手との対戦では「先発に球数を要させて早めの継投策を強いること」は常套手段です。

 その展開に持ち込ませないために最も効果的なのは「打線の擁護」であり、状態を落としている主力選手が散見される中で岡田監督がどのようなタクトを振るのかがポイントになると考えられます。