球団史上初の連覇を目指す阪神タイガースの2024年シーズンの展望。
2シーズン連続で結果を残すためには「岡田監督の選手起用と采配」が “今年も” 重要になるでしょう。
就任1年目は「前任者から引き継いだ選手の能力を最大限に発揮すること」が最大の評価ポイントでしたが、2年目以降は「次世代の主力選手を成長させることができているか」の比重が就任1年目よりも高まるからです。
“頭角を現した若手選手” にチャンスを与えているか
「期待の若手だから」という理由だけでは1軍でのチャンスが与えられなくても問題はありません。問題となるのは以下の条件が満たした際にチャンスが与えられなかった場合です。
- ファームで直近の1ヶ月弱で突出した成績を残している
- 投手: 防御率1点台以下
- 打者: 打率 .300 & OPS .800 超
- ポジションを争う1軍の選手が不調
- 大山・近本・佐藤輝・中野の野手4人は別枠
2023年シーズンで言うと、WAR で大幅なマイナスを記録したノイジーや梅野が「ポジション争いに巻き込まれなかったこと」が問題です。
「ノイジーや梅野に取って代わる可能性のある若手選手が誰もいなかった」のなら仕方ありません。実際は「チャンスすら与えられなかった」のです。
若手の出場機会を “成績不振の中堅・ベテラン勢” で蓋をする形となる選手起用は大きな代償を支払うことになるリスクがあるため、ここは改善しなければならないでしょう。
“シーズン中に” 選手の状態を見極めた上での判断を下せるか
もう1つは「目利き」です。岡田監督は「春季キャンプで視察した時の内容を基にした決め付けが激しい指揮官」で2023年シーズンだと “紅白戦で乱調だった岡留” を最後まで信頼しませんでした。
また、岡田監督はシーズン終了後に「湯浅を戦力として計算してなかった」と各所で言及していますが、実際には2023年4月・5月に『守護神・湯浅』をフル回転させていました。
“内容は悪くないものの結果だけが伴っていない主力選手” であるなら、復調を待つ価値はあります。
しかし、投打それぞれの主力選手であっても「フォームが安定せずに不調に苦しんでいる場合」は『再調整のための時間を与えるための抹消』を決断すべきでしょう。
それができないとチーム内競争が阻害されることとなり、若手選手の成長機会が奪われることになってしまうからです。