才木がシーズン10勝に届かない責任を「癇癪抹消」や「8月は1登板のみ」ではなく「打線の貧打」に転嫁するのはあり得ない

 9月24日に中日戦に 0-0 で引き分けて才木のシーズン10勝が難しくなったことに対し、岡田監督が打撃陣への不満を口にしています。

 ただ、才木がシーズン10勝を手にすることが困難になった理由は岡田監督の起用方法が大きいのです。

 自らの采配・判断で帳尻を合わせることができなかった責任を選手に押し付ける行為は論外と言わざるを得ないでしょう。

 

5月1日付で癇癪抹消をされた才木

 まず、才木のシーズン10勝に黄信号が灯ったのは2023年5月1日のことです。

 4月30日のヤクルト戦に先発した才木は “試合前の時点” で25.1イニングを投げて自責点は6。防御率 2.13 で1勝2敗でした。

 その試合で才木は3回3失点で KO。岡田監督は翌日(5月1日)付で才木を抹消します。

 結果的に才木の2023年4月の成績は28.1イニングで9失点。防御率 2.86 で終えました。4月は3度の QS を記録したにも関わらず、月1勝に留まったのです。

 この事実を都合良く忘れているようでは批判されることになるでしょう。4月と5月の月間成績が才木よりも悪かった西勇輝は先発ローテの座を剥奪されなかったからです。

 

8月の登板は投げ抹消の1度のみ

 また、才木にリフレッシュ付与を目的に抹消した後の8月は「10日の巨人戦に1度だけ先発」という起用方法でした。

 その頃から週5試合となって必要な先発投手数が少なかった訳ですから、そもそも「才木がシーズン10勝を手にする位置に来るとは思ってなかった」が岡田監督の本音でしょう。

 だから、9月24日の中日戦でも『指揮官として必要な采配』を何もできなかったのです。

 

捕手3人制で無安打だった坂本に代打を送らなかった理由は何か

 9月24日の中日戦(23回戦)で1番ぼーっとしてたのは岡田監督でしょう。

 10回表無死1・2塁でクライマックスシリーズを見据えて4番・大山に『バント』を命じることもなければ、10回表2死満塁で(この日は無安打で打率 .230 の)坂本に『代打』を送ることもなかったからです。

 阪神は消化試合なのですから、クライマックスシリーズを見据えた『勝負に出る采配』はあっても良いはずです。

 また、現在は捕手3人制を採っていますし、ベンチには糸原・渡辺など “坂本誠志郎よりも打撃での貢献が期待される代打要員” が控えていました。

 にも関わらず、岡田監督は「動かなかった」のです。そのような監督が「才木の10勝が懸かってるんやぞ」と言ったところで白けるだけでしょう。『得るもののない采配』をしているからです。

 

 同じく消化試合になったオリックスの中島監督がどのような采配をしているかを育成手腕の乏しい岡田監督は “勉強” すべきだと思います。