阪神打線の『三振奪取能力が高いロッテの先発投手陣への対策』が鍵

 雨天中止で6月3日からの3連戦となったロッテとの交流戦は「阪神打線が奪三振能力の高いロッテの先発投手陣にどのような対策を講じて臨むのか」が注目点になるでしょう。

 『四球狙い』は効果を発揮するとは期待できないからです。

 

待球作戦は自分たちを窮地に追い込む可能性

 阪神戦での先発が予想されるロッテの投手陣は安定した成績を残しています。

表: ロッテの先発投手陣
防御率 奪三振率
(K/BB)
被打率 WHIP
種市 篤暉 2.31 11.19
(3.63)
.213 1.11
佐々木 朗希 1.18 13.97
(9.83)
.128 0.58
小島 和哉 1.88 5.81
(1.79)
.180 0.97

 初戦の種市と2戦目の佐々木朗希は「1イニング1個以上の三振を奪取」しており、打者は追い込まれると苦しいでしょう。

 なので、四球狙いの待球作戦を敢行すると2球で2ストライクに追い込まれてフォークボールで三振という結果になる可能性が高いと予想されます。

 したがって、浅いカウントでの甘いカウント球を一発で仕留められるかが鍵となるでしょう。

 

ロースコアでの我慢比べに勝つ必要がある

 ロッテの先発投手陣は被打率と WHIP が低いため、3試合とも投手戦になると予想されます。

 “もらったチャンス” は得点に結びつけたいですし、エラーで相手にチャンスをプレゼントすることは厳禁でしょう。また、監督の拙い采配も勝敗に影響する可能性が普段よりも高くなっている状況にあります。

 大型連勝をした5月の揺り戻しに見舞われている阪神打線は「際どいコースに投げ切られたボールにまで手を出してアウトを積み重ねる悪循環の最中」にいます。

 佐藤輝明にファースト正面の当たりを打たせるために相手バッテリーは『インコースの際どいコースにカットボール』を投じているのです。相手バッテリーの狙いどおりに打たされていては打線は湿ったままでしょう。

 右打者のインコースに投げ切ってサード正面に打球を飛ばさせた加治屋の投球を「三遊間に飛んでいたら危なかった」と評論されないことと同じです。

 

 岡田監督と吉井監督のゲームプランが興味深い3連戦になると思われます。