プレビュー:2023年・阪神対巨人(4回戦〜6回戦)

 4月25日から甲子園で行われる阪神対巨人戦のプレビュー。

 3連戦の構図は「貧打に悩む阪神打線が昨年の対戦では相性が良くなかった巨人の先発3投手からどれだけ得点できるか」になるでしょう。

 中日との3連戦での得点はいずれも近本個人の得点能力に依存していたからです。

 

4月25日:4回戦

 阪神は西勇輝、巨人は戸郷の先発が予告されています。

 両投手は4月11日の1回戦でもマッチアップ。舞台を “狭い東京ドーム” から “広い甲子園” に移したことで生じる変化がポイントになるでしょう。

 西勇輝は「先週の広島戦で見せたピッチングの再現」が期待されます。巨人打線は先週の広島と同様に「打線が奮起してヤクルトに勝ち越した状態」で甲子園に乗り込んで来ます。

 そのため、西勇輝には【巨人打線の勢いを止めるエースとしてのピッチング】が期待されることになのです。

 阪神打線は「巨人の先発・戸郷が力む戦況を作れるか」が鍵でしょう。戸郷に淡々の投球される試合展開だとイニングを順調に消化されるだけです。

 「力を入れる必要がある場面」と認識させ、制球が甘くなったストレートやフォークを確実に仕留められるかがポイントになると思います。

 

4月26日:5回戦

 4月26日に開催予定の5回戦は阪神が大竹、巨人は高橋優貴の先発が予定されます。

 大竹のポイントは「制球力の精度」と「コンビを組むキャッチャーの配球」になるでしょう。「ボール球になる誘い球を手を出させることができるか」がバロメーターです。

 一方、巨人の高橋優貴は今季初先発。去年は2戦2敗でしたが、2021年は5戦4勝・防御率 1.45 と “阪神キラー” ぶりを見せ付けていました。

 ストレートとブレーキの効いたスクリューによる緩急が武器であり、こちらも制球力が鍵となる投手です。

 阪神打線は「ボール球にまで手を出して高橋優貴を助ける展開」だと自分の首を絞めることになってしまいます。誘い球は我慢し、カウント球を確実に仕留めることが求められるでしょう。

 

4月27日:6回戦

 4月27日に予定されている6回戦は阪神が伊藤将司、巨人が山崎伊織の先発が有力です。

 左肩痛が癒えた伊藤将司は(高橋優貴と同様に)今季初先発。相性の良い甲子園で昨季と同様の平常心で臨めるかがポイントでしょう。

 注目点としては「捕手」です。リードや配球で活きる投手のため、打撃成績の芳しくない梅野と組ませるのかが問われることになると思われるからです。

 巨人の先発・山崎伊織は先週の DeNA 戦で好投。その再現を狙ってくることは明白です。

 ストライクゾーンの横幅を広げて勝負をするタイプの先発投手ですから、出来を素早く分析して【待球型】と【狙い球やコースを絞った積極型】をチームとして試合中に使い分けるベンチワークが重要になる試合展開になると考えられます。