佐藤輝が “右投手のインコースのカットボール” に反応しすぎている点が気になる

 佐藤輝が5月9日からのヤクルトとの3連戦で12打数1安打(打率 .083)と完全に封じられてました。

 4月28日から神宮球場で行われた3連戦では11打数4安打(打率 .364)・2本塁打と大暴れだっただけに『攻め方』が変わったことへの対応が間に合っていない印象があります。

 

誘い球が『インコースのストレート』ではなくなった

 相手バッテリーの攻め方で変わったのは「誘い球」でしょう。これまでは『インコースのストレート』に反応していたため、佐藤輝への誘い球は『インコースのストレート』が定石でした。

 ところが、4月26日の巨人戦と4月29日のヤクルト戦で『インコースのストレート』をライトスタンドにホームラン。

 痛い目に合ったヤクルト・バッテリーは5月9日の7回戦で再戦した際に「誘い球」を『インコースのストレート』から『インコース寄りのカットボール』に変更。

 これが抜群の効果を発揮しました。

 

チームからの『早打ち指令』が逆効果になっている

 佐藤輝にとって不運だったのは「チームが先発の吉村貢司郎対策として『早打ち指令』を出していたこと」でしょう。

  1. チームが打線に『早打ち』を指示
  2. 以前に投げられていた『インコースのストレート』よりも “甘く見える” のでスイングを始動
  3. 実際に投げられたのは『ストライクからボールになる誘い球のカットボール』なのでファールか凡打

 『右投手が誘い球の認識で投じたインコース寄りのカットボール』に手を出している状態ですから打撃内容が思わしくないのは必然です。

 今は右投手の場合の誘い球が『インコース寄りのカットボール』になっており、これを「スイングを我慢すべきボール」と認識して体現できれば状態は再び上向くことになるでしょう。

 

 ホームランを打ったことでバッティングが雑になったのではなく、“スイングすべきでないボール” を追いかけてしまっていることが問題なのです。

 監督やコーチがベンチから「早打ちの指示は無視していい」や「この球種がこのコースに来た場合だけ積極的にスイングすべき」など『佐藤輝の打席でのアプローチに合致した戦術』を採る必要があると思います。