プレビュー:2023年・阪神対広島3回戦〜5回戦

 2023年4月18日から甲子園で行われる阪神対広島の3連戦(3回戦〜5回戦)のプレビュー。

 2週間前にマツダ・スタジアムで3連戦が組まれていたため、その対戦時に浮き彫りになった課題を解消したチームが「カード勝ち越し」を手にするでしょう。

 直近のカードではカープ打線の方がタイガース打線よりも明らかに好調です。阪神は広島投手陣からの与四死球によるアシストを得られないようだと貧打に苦しむことになると思います。

 

4月18日:3回戦

 18日(火)に行われる阪神対広島の3回戦は阪神が西勇輝、広島は九里の先発が予告されています。

 両投手とも1回戦で先発し、改善点が残る投球内容でした。したがって、18日の3回戦では「上手く修正できた方が勝利投手の権利を得る」ことになるでしょう。

 西勇輝は「走者を溜めた状態で3番・秋山や5番・西川との勝負を強いられないこと」が鍵です。

 両選手ともに打撃絶好調の状態で甲子園に乗り込んで来ます。大量失点を避けるために「中軸打者を走者なしで迎えること」が求められます。

 一方の九里は「ストライクゾーンで勝負できるか」がポイントです。前回対戦では『誘い球』がボールになってカウントを悪くし、四球を連発して苦しいピッチングとなりました。

 阪神打線は【待球による四球狙い】の傾向が出ているため、大胆な配球でストライクを取れるかで投球内容が別人になると思われます。

 阪神は「九里がストライクゾーンでの勝負を選択した展開」になると【待球による四球狙い】は裏目に出ます。そうならないための対策が準備されているかが注目点でしょう。

 

4月19日:4回戦

 19日(水)の阪神対広島の4回戦は阪神が大竹、広島は遠藤の先発が予想されます。

 大竹は阪神移籍後の初先発となった8日のヤクルト戦で6回無失点の好投。15日(土)の DeNA 戦が雨天中止となったため、19日のカープ戦に回るものと見られます。

 “球速の遅い大竹” は相手打者にストレートを意識させなければ持ち味である【緩急を駆使したピッチング】が効果を発揮しません。

 カープ打線とはウェスタンリーグで対戦経験が多いため、「ストレートでカウントを取れるか」が鍵になるでしょう。変化球頼みになってしまうと、早い回での KO もあり得ます。

 対する広島の先発・遠藤は4月6日の2回戦でプロ初完封を達成。阪神打線を被安打3に抑え込んだ自信を持って臨んでくると予想されます。

 遠藤は前回対戦時には5与四死球と雨で制球に苦しみましたが、19日は曇りの予報でグラウンドのコンディションは問題にはならないでしょう。

 そのため、阪神打線は「甘いゾーンを1球で仕留められるか」が遠藤攻略のポイントと考えられます。

 

4月20日:5回戦

 20日(木)に予定されている阪神対広島の5回戦は阪神が西純矢、広島はアンダーソンの先発が有力です。

 西純矢の鍵は【先頭打者】でしょう。前回登板の13日・巨人戦は6回1失点と結果を残したものの、4イニングで先頭の出塁を許し、その内の3度はノーアウトで得点圏にランナーを背負う苦しい投球内容だったからです。

 先頭打者をアウトにすれば投球リズムが良くなって攻撃にもプラスに作用することが期待されます。投球内容と結果の双方を両立させるために「イニングの先頭打者への投球」が大事になるでしょう。

 一方の広島は「雨と日程の関係で週頭のカードは2試合のみ」となっており、3人目の先発投手として登板が予定されるアンダーソンは今季初先発です。

 アンダーソンはオープン戦で制球力が不安視されました。今季初先発のプレシャーから球場の雰囲気に飲まれてしまうと KO もあり得るため、アンダーソンがプレッシャーやストレスを感じる攻撃をチームとしてできるかが阪神サイドの鍵です。

 打つべきボールを見極め、甘いカウント球を確実に仕留める【基本に忠実な攻め】をどれだけ体現できるかがポイントになると思います。