阪神首脳陣に「2025年の巨人打線は髙橋遥人に対する苦手意識なし」という『現実』が突き付けられたことが収穫

 2025年シーズン最後の伝統の一戦は巨人が 11x-10 で制し、阪神の先発・髙橋遥人は2試合連続で打ち込まれました。

 『ケイ対策』を転用した巨人打線が「髙橋遥人の攻略に成功」したのです。“巨人キラー” のイメージとは異なる現実に直面していることを受け入れなければならないでしょう。

 

アンソニー・ケイと髙橋遥人は持ち球が似ている

 “巨人キラーの髙橋遥人” が巨人戦で圧倒的なピッチングが影を潜めている理由は「アンソニー・ケイの存在」でしょう。

 DeNA のケイは「150km/h 超のストレート」と「150km/h に迫るカットボール」を軸に「チェンジアップやツーシーム」を織り交ぜるピッチングが特長の先発左腕。

 球種構成は髙橋遥人と共通点が多くあります。ケイとの対戦が「髙橋遥人との対戦の予行演習」になり得ることに留意すべきでしょう。

 

巨人打線はケイを打っている

 阪神打線は DeNA のケイに先発7試合(47イニング)で防御率 0.57 と完全に封じられていますが、対照的に巨人打線はケイを苦にしていません。

 ケイの巨人戦での成績は先発4試合(25イニング)で防御率 2.88 だからです。

 

巨人打線は『ケイ対策』を『髙橋遥人対策』に転用

 9月13日に行われた巨人対阪神の25回戦で1番から3番に起用された丸、キャベッジ、泉口はケイとの対戦打率が3割超。

 5番に座った岸田はケイとの対戦打率は .600 (5-3)、OPS は 1.314 と打ち込んでいます。

 ケイ対策で採った打線の並びを『髙橋遥人対策』として転用したことは明らかですし、それで巨人は結果を手にすることに成功しました。

 したがって、「『髙橋遥人=巨人キラー』のイメージで安易に計算することはリスキー」と肝に銘じてクライマックスシリーズに向けた準備をすることが重要になると思います。