「ノイジーに内野の守備オプションを」と提言する安藤統男氏の耄碌ぶりは目に余る

 阪神タイガースで監督を務めた安藤統男氏が「ノイジーの内野など柔軟な起用を」とスポーツ報知のコラムで主張しています。

 ただ、この主張は検討に値しないでしょう。『ノイジーの内野起用』は打線の迫力不足の解決策にはなり得ないからです。

 

 2023年レギュラーシーズンの成績でノイジーは「打撃での貢献」でミエセスや小野寺に遅れを取っています。

  • 打率/ 長打率 / OPS 【2023年】
    • ノイジー: .240 (475-114) / .328 / .623
    • ミエセス: .222 (126-28) / .365 / .666
    • 小野寺 : .347 (75-28) / .427 / .829

 岡田監督は小野寺に「春季キャンプ(の初期段階)でサードの特守」をさせ、「オープン戦ではファースト起用」をしています。

 結果的に実戦での小野寺の打撃成績は良くなかったのですが、主力選手が不在となった場合でも打線の破壊力を可能な限り維持するための『プランB』は的確な形で準備していたと思います。

 

 また、春季キャンプでノイジーに内野の守備オプションを付ける準備をしていなかったことを嘆くのは「オープン戦でノイジーが打撃好調(≒調整が順調)だった場合」です。

  • 打率/ 長打率 / OPS 【ノイジー・2024年オープン戦】
    • 出場12試合: .188 (32-6) / .188 / .465
    • 最後5試合: .125 (16-2) / .125 / .301

 実際には打撃絶不調。ノイジーがオープン戦に放ったヒットはすべて単打で「打線の迫力不足」を解消する存在にはなり得ていませんでした。

 ちなみにオープン戦の最後5試合に限定すると『中野の成績: .174 (23-4) / .217 / .426』をも下回っています。

 ノイジーの打撃成績と打席内容では「2軍での再調整」を命じられても不思議ではありません。『ノイジーの内野起用』は打線の厚みを増す “妙手” にはならないと思います。