紅白戦でアピールした捕手の藤田健斗に「(対外試合でのチャンスを与えずに)2軍調整」を命じるのは如何なものか

 阪神が2月16日からの第4クールで選手の入れ替えを行ったとスポニチなど各メディアが報じています。

 西純、富田、ビーズリー、茨木、藤田が降格し、16日の第4クールから2軍の具志川キャンプに合流することが決まった。

 どの選手を入れ替えるのかは首脳陣の裁量ですが、“紅白戦で結果を残すアピールをした捕手の藤田健斗” を1軍での出場機会を与えないまま『2軍調整』とするのは問題です。

 「実戦感覚を養う目的での2軍調整」であるかが注目点だと思います。

 

「『茨木と藤田のバッテリー』を1軍で試すための2軍調整」なら何の問題もない

 2月16日に行われている “2軍の” 練習試合には「実戦感覚を養う目的」で野口、小野寺、前川の3選手が出場しています。

 先発の茨木は門別と同じ北海道出身ですから、3月2日と3日に札幌ドームで行われる日本ハム戦での凱旋登板が予定されていることでしょう。

 その際に『茨木と藤田のバッテリー』で臨むのであれば、藤田の2軍調整は全く問題ではありません。「的確かつ適切な育成方針を採っている」と言えるからです。

 

キャンプ中の対外試合やオープン戦での1軍起用がない場合は問題

 逆に問題となるのは「 “紅白戦で結果を残してアピールに成功した藤田健斗” が『キャンプ中の対外試合』や『オープン戦』での1軍起用がないまま2軍で2024年シーズンの開幕を迎えた場合」です。

 藤田は「第3捕手の候補として抜擢された立場」ですが、紅白戦で攻守両面での成長をアピールしました。

 少なくとも『公式戦での1軍登録を勝ち取るための挑戦権』は与えられるべき内容だったと思いますし、克服すべき課題があったとしても「1軍の舞台を実感させた方が成長の糧になる」と考えられるからです。

 

 ちなみに、阪神の1軍には藤田に代わって榮枝が帯同中です。榮枝も藤田や中川と同様に「第3捕手のポジションを皮切りに1軍でコンスタントな出場機会を得たい立場」の選手です。

 こうした若手選手に「1軍でのチャンスをどう与えるか」は岡田監督の裁量ですし、「世代交代や連覇に向けた礎を構築することができるか」は中長期的にも重要になると思います。