阪神は7月8日付の公示で岡留を抹消しました。
7/8(土)のセ・リーグ公示
— 日本野球機構(NPB) (@npb) 2023年7月8日
【出場選手登録】
中島宏之(G)
【出場選手登録抹消】
岡留英貴(T)
北村拓己(G)https://t.co/5mKOaPg6dX#NPB
6月23日に1軍登録された岡留が得た登板機会は7月4日の広島戦の1イニングのみ。走者を1人許したものの併殺打で切り抜け、1回無失点でデビュー戦を終えていたのです。
登録抹消に値する投球内容ではなかっただけに「首脳陣の判断ミス」が抹消の理由と言わざるを得ないでしょう。
『及川の1軍登録』が時期尚早
岡留が7月8日付で1軍登録を抹消された理由は「及川を1軍に再登録するタイミングが早すぎたから」でしょう。
相手 | 投球回 (球数) |
失点 | 被安打 (被本塁打) |
与四死球 | |
---|---|---|---|---|---|
6/17 | ソ | 1回 (13球) |
2 | 1 (1) |
1 |
6/18 | ソ | 0.1回 (17球) |
2 | 2 | 1 |
6/23 | 中 【2軍】 |
1回 (20球) |
0 | 1 | 0 |
6/30 | オ 【2軍】 |
1回 (31球) |
3 | 3 (1) |
2 |
7/6 | 広 | 1回 (20球) |
1 | 1 | 0 |
交流戦のソフトバンク戦での及川は『本来の出来』からは大きく離れており、ファームでの再調整を求められていました。ただ、6月末の2登板でも『本来の出来』ではありませんでした。
普通の首脳陣なら “ファーム合流後の2登板で復調している様子が見られない及川” を1軍に再登録することはないでしょう。しかし、岡田監督は及川を呼び戻したのです。
これが岡留を抹消せざるを得なくなった理由でしょう。
及川を抹消すると「なぜ本調子でない及川を再登録したのか」との批判は避けられない
及川は最大の持ち味である『右打者の膝元(左打者のアウトロー)へのクロスファイヤー』を投げ切れなくなったことで抹消となりました。
“横の角度” を取り戻していれば『最短期間での再登録』に異論はありません。しかし、及川がファームでの2登板で残した投球成績は「 “横の角度” を取り戻したとは思えない」のです。
状態が優れない投手を再登録したにも関わらず、1週間も経たない内に抹消してしまうと「なぜ本調子でない及川を登録したのか」との批判が “岡田監督に” 向かうことでしょう。
その批判を避けるには「抹消する尤もらしい理由がある投手の抹消」が最善です。監督の威厳を損ねないために「1軍実績が乏しく起用の難しい岡留」を抹消したのだと思われます。
岡田監督は「1軍で投げさせ続ければ『今シーズン序盤の及川』に戻る」と考えているのでしょう。
その甘い考えで “本調子ではないブルペン陣” を勝ちパターンとして投入し、痛い目を見たのが今シーズンの交流戦です。
「調子の悪い投手や野手にファームでの修正期間を与える」という当たり前のことができない岡田監督に「当たり前のことができていない」と選手を批判する資格はないはずです。