プレビュー:2023年・阪神対広島1回戦〜3回戦

 2023年のプロ野球セ・リーグの開幕カードはホームチームが勝ち越す結果となりました。

 2カード目は “開幕カードがビジターだったチーム” のホーム開幕戦となるため、阪神は広島での対戦が予定されています。

 また、2週間後の4月18日(火)からは甲子園に広島を迎えての3連戦です。4日からのマツダスタジアムでの3連戦は「苦手意識を作らないこと」が重要になるでしょう。

 

1回戦の展望

 広島は九里、阪神は西勇輝の先発が予告されています。

 九里の投球スタイルは DeNA のガゼルマンと似ており、低めに集めた変化球を誘い球にして組み立てるタイプです。そのため、阪神の各打者は「誘い球を我慢すること」が重要です。

 その上で「カウント球や高めに浮いた(変化量の少ない)ボールを確実に仕留めること」が打線のテーマになるでしょう。

 西勇輝は「変化球を両サイドに投げ切ってストライクゾーンの横幅を広げる投球術」が生命線です。

 ただ、変化球に頼りすぎたことでコースを張られて打ち込まれた試合もあります。相手打者にストレートを意識させることで西の投球術は活きるため、【ストレートの使い方】が鍵になると思います。

 

2回戦の展望

 4月5日の2回戦は広島が遠藤、阪神が大竹の先発が予想されます。

 遠藤はヤクルトの右のエース小川と同系統の投手です。去年(2022年)の阪神打線は “強いストレートを武器にする投手” に押し切られる試合が散見されていましたし、その苦手意識を払拭できるかが注目点です。

 阪神の先発として予想される大竹は「相手に球筋を覚えられてからが本当の勝負」になるでしょう。大竹のように “制球力と投球テンポを武器にする投手” は初対戦では圧倒的に優位な立場だからです。

 したがって、5日の広島戦では「テンポ良い投球で打線の援護を待ちつつ試合を作ること」が大竹には期待されます。

 

3回戦の展望

 4月6日の3回戦は広島がアンダーソン、阪神が西純矢の先発が有力です。

 アンダーソンはオープン戦での登板で制球力に不安を残していました。相手打者に四球を与えると球場が騒つくことで “カープの悪循環” が始まる可能性があるだけに「ストライクとボールの見極め」が大事になるでしょう。

 「ボール球に手を出して制球力に不安が残るアンダーソンを助けてしまう展開」は避けなければなりません。

 阪神の先発ローテションで “大トリ” となる西純矢は「気負いすぎないこと」がポイントだと思います。

 今季は才木と同様に【2桁勝利】と【規定投球回の到達】が現実的な目標として期待される投手です。「気負いすぎて空回り」となっては悔やまれますし、打者を冷静に観察する平常心であることが勝利への鍵になると思います。