3月19日に行われたヤクルトとのオープン戦に先発登板した才木は5回3失点と「今ひとつ」の投球内容でした。
結果が伴わなかった理由は「ストライク先行で打者を追い込んだにも関わらず、決め球が甘くなってしまったから」でしょう。この点の修正が開幕までの宿題だと思います。
2ストライクに追い込んでからの失点は悔やまれる
19日の試合で才木は3回と4回に失点を喫しましたが、打たれたのはいずれも2ストライク後でした。
- 3回裏
- 7番赤羽に2ボール2ストライクから真ん中の直球をレフトオーバーの2塁打
- 9番武岡に1ボール2ストライクからベルト付近に浮いた外寄りの変化球をセンター前タイムリー
- 4回裏
- 3番青木に1ボール2ストライクから内角のストレートをセンター前
- 4番オスナに1ボール2ストライクから内角のストレートをレフトに本塁打
青木とオスナに打たれた4回裏は狙ったコースに投げ切っていましたから投手の責任はそれほど大きくないでしょう。4回裏の失点は「配球」を中心に見直すべきです。
一方で3回裏は「(甘いコースに投じてしまった)失投」ですから、この失点に関しては才木が主体的に反省する必要があります。
良い形で追い込んだのを自分で台無しにするのは勿体ない
打者は(一部のホームランバッターを除いて)2ストライクに追い込まれた後は「ミート中心」に切り替えてコンパクトなバッティングを心がけます。
その状態の打者に「この打席の中で最も甘いボール」を投げてしまうとバッティング練習の感覚で力みのない理想的なスイングでヒットゾーンにボールを飛ばされてしまう確率が高くなります。
「ボール先行で2ストライクにカウントを戻した状態での失投」と「ストライク先行で2ストライクに追い込んでからの失投」では精神的なダメージが違います。
それだけに打者の仕留め方が重要になるでしょう。
才木はフォークボールを武器にする投手ですし、2ストライクに追い込んだ後は『フォークボール』を相手打者に強く意識させた上で勝負できるかが鍵です。
才木と組むキャッチャーには「ブロッキング」が要求されますし、ブロッキングに自信のないキャッチャーがフォークのサインを出さない場合は才木が首を振ってフォークを要求することも必要になると思います。