ノイジーと佐藤輝が状態を一気に上げて DeNA に3連勝でリーグ20勝に1番乗り

 5月12日から甲子園で行われた DeNA との3連戦は阪神が3連勝で首位に浮上しました。

 3連勝の要因は「クリーンナップを担うノイジーと佐藤輝明の2人が状態を一気に上げたこと」でしょう。

 DeNA は3試合ともに先発投手が試合を作れなかったことが響いたと思われます。


不調を脱した感があるノイジー

 ノイジーが「5月12日からの DeNA との3連戦で復調した」と言える根拠は『出場した直近5試合での打率」です。

 ゴールデンウィーク中までは「ヒットは1試合に1本のペースで出る」ものの、ストレートと変化球を織り交ぜた配球への対処に苦しみ、球審のストライク判定に不満を募らせるなど状態は良くありませんでした。

 ただ、5月13日の DeNA 戦で “マルチヒット” を記録したことは自信になるでしょう。

 コンスタントに安打を量産している選手であるため、対戦経験が増すほど安定感と長打力を期待できるからです。


今季の塁打数で大山を上回った佐藤輝明

 また、5月12日からの DeNA との3連戦では佐藤輝明が一気に調子を上げました。今季に記録した塁打数が5月14日の試合が終了した時点で “打率 .307 の大山” を上回ったからです。

 佐藤輝は2022年に打率 .264、254塁打を記録。

 今シーズンは打率 .237 と出遅れからの巻き返し中ですが、57塁打と昨シーズンに記録した塁打数(34試合消化時点で60.4塁打)に近い水準にまで一気に接近しました。

 5月9日から11日までのヤクルト戦では「ボール球になるインコースへのカットボール」に手を出して凡打を繰り返していましたが、DeNA 戦では修正をしてタイムリーを放っています。

 特に、5月10日のDeNA 戦・3回裏の第2打席でガゼルマンが投じた「インコース寄りのカットボール」を “センター前に” 弾き返したバッティングは秀逸でした。

 岡田監督の『引っ張り指示』に従ったバッティングだと内野ゴロの併殺打でチャンスを潰していた可能性があったからです。



 ノイジーや佐藤輝明と比較して少し心配なのは4番の大山です。打率 .307 のハイアベレージなのですが、55塁打と長打の占める割合が減少しているからです。

 佐藤輝との勝負は避けられがちになると予想されるため、大山の打席では「ストライクゾーンでの勝負」が増えることでしょう。

 甘い球を一発で長打に仕留めてくれるバッティングを大山にも期待したいと思います。