森下と井坪は「味方やフェンスとの激突を回避する守備の習得」もシーズンを通して活躍するための課題

 阪神のルーキー選手である森下翔太と井坪陽生がバッティングで猛アピールを続けています。

 ただ、外野手である両選手は「味方やフェンスとの激突を回避する守備」がバッティング以外にも重要になります。1軍の試合に出場している森下は3月24日のオリックス戦で危ない場面があったからです。

 シーズンを通して活躍するためには負傷離脱を避ける必要がありますし、守備の技術も向上させる必要があると言えるでしょう。

 

守備の課題が出た森下

 森下は3月24日のオリックスとのオープン戦で「守備の課題」が出てしまいました。

 1つは味方との連携です。2回裏無死1・2塁で茶野が右中間に打球を放ったのですが、森下は打球を処理した近本と交錯しかけていました。

 交錯してしまうと最悪の場合は「両選手が負傷離脱」となってしまうのです。

 主力選手が2人も負傷離脱してしまうとチームは大打撃を被ることになるため、声を使った連携の精度を高めることで交錯を回避して欲しいところです。

 もう1つは “ボールが跳ねる京セラドームの人工芝” による洗礼です。「以前よりは跳ねなくなった」と言っても京セラドームの人工芝はボールが跳ねます。

 森下が7回裏の来田の打席で見せた追い方は「京セラドーム以外なら問題のない追い方」でしたが、京セラドームでは間違いでした。この教訓を公式戦に活かしてくれれば問題にはならないでしょう。

 

「フェンス際の守備」に関してはプロの技術を習得して欲しい

 最後はファームで “調整が完了した助っ人外国人選手” のような打力を見せ付けている井坪にも言えることですが、「フェンス際の守備」が森下の課題となるはずです。

 これは「フェンスに激突したことによる負傷交代」を避けることが目的です。

 上手く受け身が取れないとオースティン(ベイスターズ)や前川(2021年のドラ4)のように長期離脱を強いられる落とし穴が待っているのです。

 長期離脱は若手の成長を妨げる大きな要因ですし、それを「守備の技術」で回避できるのであれば習得に励む理由になるでしょう。球際やフェンス際の守備でも勝負強さを発揮して欲しいと思います。