“2塁走者の代走・尾田” に擬態して木浪と佐藤輝明を欺いた大西3塁コーチが MVP

 8月17日に行われた中日対阪神の20回戦で9回裏に追い付かれた守備に対し、岡田監督は佐藤輝明だけを批判しています。

 しかし、これは中日の大西崇之3塁ベースコーチによる “反則スレスレの行為” を讃えるべきでしょう。

 それによって、木浪と佐藤輝明の三遊間が欺かれてしまったからです。

 

3塁ベース付近のアンツーカに足をかけて走者に偽装

 まず、佐藤輝明が木浪からの送球を捕球した時点で “本塁突入を敢行中の尾田” をアウトにすることはできなかったでしょう。

 その時点で尾田は「三本間の中間付近」に達していたからです。

 佐藤輝明がそれに気付かなかったのは「3塁のアンツーカ付近に “ドラゴンズのユニフォームをヘルメットを被った人物” が中腰で構えていた姿が横目に入った」からでしょう。

 木浪も “オーバーランをして状況を伺っている人物” がいるように目に映ったため、3塁方向に送球。佐藤輝明にボールが渡った時点で阪神は「打つ手無し」だったのです。

 

“打球を追った佐藤輝明” が「2塁走者の現在地」を把握するのは不可能

 岡田監督は「打球処理をする木浪が状況を把握するのは無理なのだから、指示を出さなかった佐藤輝明が悪い」と主張していますが、その方が無理です。

 “木浪が打球を捕球する直前に” 2塁走者の尾田は佐藤輝明の背後を通過済み。

 これ以降の佐藤輝明は「本塁突入を敢行している」のか「オーバーランで3塁ベース付近にいる」のかの把握はできません。

 『捕球した木浪が間髪入れず片膝を着いた状態で佐藤輝明にボールを託す』という選択肢もあるため、佐藤輝明があのタイミングで目線を逸らして(=目を切って)走者の位置を確認することの方が論外だからです。

 

 あのプレーは結果論になりますが、「木浪が2塁走者・尾田の位置を自分で確認した上で木浪自身が本塁に送球する」か「捕球後に片膝を着いた状態で佐藤輝明に送球すると同時に本塁転送を指示する」のどちらを採れていれば本塁でアウトにできたでしょう。

 “三遊間の打球処理はショートに丸投げして2塁走者の動きばかりを見ていた守備が下手くそな人物” の『野球勘』は「三遊間の打球に対して果敢に挑む現役選手」とは相見えないことに留意する必要があると思います。