岡田監督の佐藤輝明への評価が両極端であることに戸惑う声があるようですが、その理由は「岡田監督が取材者の顔色を窺って発言を変えているから」でしょう。
取材時期によって評価が変わっていれば、どの媒体でも同じ評価コメントが掲載されるからです。
特定の取材者や媒体でばかり『辛辣な評価』が出ているのはそういう背景があるのです。
岡田彰布は『佐藤輝明否定派』
そもそも、岡田監督は佐藤輝明否定派です。就任直後の秋季キャンプで打撃フォームに否定し、「広いスタンス幅」や「グリップの高さ」などの注文を付けました。
ところが、『岡田監督の意向に沿った打撃フォーム』への改造を行った佐藤輝明は2023年シーズン開幕戦から絶不調。フォーム改造を強く促した岡田監督は「フォロー」するどころか「自己責任」と突き放して逃げました。
この振る舞いを佐藤輝明以外の選手も見ているのです。
岡田監督が打撃不振で交流戦を迎える野手陣に「泳いで打てと言ってるのに誰もやれへん」と不満をぶち撒けたところで “馬の耳に念仏” でしょう。選手にとってはハイリスク・ローリターンだからです。
佐藤輝明への否定的な見解を語る時の取材者は決まってる
岡田監督が佐藤輝明に対して否定的な見解を(雄弁に)語るのは主に下記の人物が取材者だった時です。
- 吉田義男(90)
- 掛布雅之(69)
- 内匠宏幸(71):日刊スポーツ
その際は「特守で守備力を上げれば打力も上がる」、「佐藤輝からは必死さが感じられない」、「練習嫌いで才能に甘えている」など時代錯誤と事実誤認のオンパレードです。
選手を守るどころか取材者に同調してバッシングに加担しているのが実情であり、岡田監督を「(佐藤輝明の)理解者」と見なすのは流石に無理があります。
アナウンサーやスタッフが質問者のテレビ取材では批判を封印
ちなみに、岡田監督による佐藤輝明批判のトーンが弱まるのは「質問者が『阪神 OB』ではなく『アナウンサーやスタッフ』による単独でのテレビ取材」の時です。
施策に該当する番組作りが的確なのかは別にして、各テレビ局は『コア視聴率(13歳から49歳までの個人視聴率)』に注力して生き残りを図っています。
そのため、どのテレビ局も「昭和の遺物」と揶揄されるような価値観で佐藤輝明バッシングを展開することは歓迎しないでしょう。
(13歳から49歳をターゲットにしている)広告スポンサーに敬遠されたことによる売上減少は経営に大きく響くからです。
仮に “コア視聴率の年齢層に入っている自局のアナウンサーやスタッフ” が質問者となった取材で岡田監督が『佐藤輝明を含む所属選手へのバッシング』を展開すれば、テレビ局はその場面を「ボツ」にするでしょう。
岡田監督も「自分のどの発言がボツにされたのか」は確認できるため、意地になって批判をする必要はありません。
そもそもの取材頻度は多くないですし、「タニマチへのリップサービスと変わらない」と割り切れるからです。
言動と行動が一致していない場合は『行動』で評価することが定石です。
選手のパフォーマンスに対する評価基準や処遇がダブルスタンダードになっていますし、そのことで生じた弊害を払拭することまで選手に求めるのは筋違いと言わざるを得ないでしょう。